ぼうだら

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ブログ
執筆 : 
keian 2009-12-26 10:04
クリスマスが過ぎると、もう、本格的におせちの準備にかかります。
私の自慢は、棒だらです。
文豪吉川英治が、
<300年伝えし味には300年の味がある>と絶賛したのは、京都東山区祇園円山公園にある平野屋さんの<いもぼう>です。
北海道の鱈を開いて、かんかんに干したものが、棒だらといいます。
これを、根気よく丁寧にもどして、ことことと炊き上げます。海老いも、または筍いもと
いわれる、美味しい里芋と炊き合わせます。ただ、それだけのことですが、平野屋さんでは、一子相伝で、年間を通して商っておられます。
いまは、料亭でいただくもののかんじになりましたが、戦前は、京都の町家のおばんざいでした。大正生まれの故大村しげさんは、
<こいもとぼうだらをたいたいもぼうは、15日のおばんざいである。にしんにしろ、ぼうだらにしろ、昔はほかすほどある安いもんで、それを上手に、、にちにちのおかずにとりいれた、それも先人の暮らしの知恵というもんやろう。
お正月のいもぼうだけには、海老いもをはりこむ>と書いておられます。

松尾家では、とくさん、さいさんを育てた明治4年生まれのひいおばあさんの味を私なりに受け継いでおります。
岐阜では、にんじんと炊き合わせます。
お酒の好きな方には、塩少々を
ご飯を召し上がる方には、みりん、しょうゆを同量ずつ、それぞれ仕上げに加えるべく、
味9分で炊き上げます。
去年から、海老いもの美味しさに開眼。
なんとかしなくちゃと、昔、とうふを買っていただいていた八百叉のおかあさんを訪ねました。もう、廃業されて、何十年と経つのに、私の来訪を、とても、喜んでくださいました。促成野菜のたけさんに、一番いいものをと注文しましたから、私も必死だったのです。大きな芋を、切らないで炊きたかったのです。もちろん、美味しかったですが、今年は、もっと食べやすい海老いもにしました。去年を忘れないで、今年も、美味しく作ります。ご期待あれ。
 
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