ゆきひら

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keian 2009-10-11 11:14
一茂くんからは、カンピンとお題がでてたのですが、私がキャピタン、カンショとつなげたくて、今回は見送りです。
次なるお題は、ゆきひらについてです。
行平,雪平の字をあてますが、注ぎ口、取って,共蓋のついた薄い褐色の土鍋のことです。
熱のあたりが柔らかいので、おかゆやおもゆを炊くのに使います。雪がちらつく日のイメージで使われることがありますが、、平安時代の歌人の在原行平が海女に塩を焼かせたという故事にちなみます。同じ在原でも業平は元祖プレーボーイで小野小町をふった人で別人です。
 同じ陶製でも、関東は茶色を好み、関西はベージュを好みます。
ここらへんは、どちらを好むのでしょうね。
私は、茶色を持っていましたが、おかゆを炊いてお見舞いに差し上げてそのままになっています。どうも、男に弱くていけませんね。ですから、いまは、おかゆを炊くことはなく、
もっぱら、雑炊かおじやです。とうふ屋桂庵では、その日の献立とお客様にあわせてご用意させていただいております。
以前に、とうふを買っていただいておりましたふぐ料理あきらさんは雑炊で、ふぐ清さんはおじやでした。ご兄弟で、違ってるところがおもしろいですね。
雑炊はさらりと仕上げるべく、ごはんの粘りを洗いますが、おじやは餅まで入れて、とろんと仕上げます。山の手の奥様と下町の母ちゃんの違いかな?どちらも、美味しくておかわりしたくなります。どちらも、茶碗によそってくださる手が優しく美しいです。
 アルミの打ち出し鍋でゆきひらというものもあります。
熱まわりがはやい。また、打ち出しによって、表面積が増えて熱の吸収がよくて、均一。
日本の鍋の形は、すり鉢型にやや上が広がっています。底も、少しの丸みがあって、しゃもじのあたりぐあいがまことによろしい。煮汁の無駄がなく、煮詰まり具合がいい。柄を持って鍋返しをするときに素人ほど、気分いいです。玄人は、やっとこではさむ柄のない鍋を使われます。

おからといえども

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keian 2009-10-10 9:14
おからといえども、ものもうす。
おからというと、からっけつということで、縁起をかつぐ水商売では、あまり前面にだされないお店もございますが、私はとうふ屋桂庵ですから、美味しければ食べていただきたく思っています。
 ジャガイモの代わりにおからを使ったポテトサラダ風も人気メニューですが、秘密もございます。おからのよさを出すために、マカロニを加えることと、ゆで卵のゆでかげんと切り方です。また、ソースと生クリームのトッピングのしかたもあります。
お客様に質問を受けるたびにお答えしていると、、、、ほんとうに世の中には料理の得意な方がおみえになると、感心します。これはお二人のご予約でもたっぷりと1キロ単位で作って、鉢盛りでおだししますので、どうかすると、常連のお客様にお届けすることもございます。お客様の笑顔がなにより嬉しいのです。
 おからを使っていてもおからと思えない美味しさということで脱帽のメニューがありますのでお知らせします。
神奈川県の相模原市の相原高校 農業クラブ食品化学班のおから佃煮です。
レシピを頂戴して、試作をしましたが、本当にうまい。
野菜味と魚味があります。
 野菜味は、おから50グラムに対して野菜が200グラム入ります。味噌30グラムとみりん20グラム砂糖10グラム塩少しで調味します。
 魚味は、おから60グラムに対して魚20グラムと海藻30グラム<ともに干物>が入ります。しょうゆ35グラムみりん10グラム砂糖20グラム塩少しで調味します。
両方とも、だしや鰹節、胡麻を加えますが、なくても素材しだいでうまい。美味しい煮汁に美味しいおからと教え続けていた私は、おからをつなぎに使う発想に目を開かれました。
6人のわかいひととご指導をされている田中茂樹先生に拍手をおくります。
ここでは、津久井在来大豆を80平方メートルの畑で育てておられます。
私は畑仕事をしたことがありませんので、ちょっぴりはずかしいわ。

さすがのけいこ

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keian 2009-10-8 6:22
さすがの桂子も断念。
毎朝、よし子のところにとうふを運び、帰りに松尾神社にお参りします。
よし子の代参も引き受けておりますが、台風でよし子の店が休みなので、行くことができません。私自身は、どんなことがあっても届けると、自転車が無理なら、徒歩でと完璧に装備を整えておりましたが、相手が休みならどうもなりませんね。お客様あってです。
 台風情報も岐阜よりも、お客様のところ、全国各地を気にしていました。岐阜はここに
私がいる限り、この瞬間は大丈夫なわけでしょう?
嵐の様子を見ているとO・ヘンリーの<最後の一葉>を思い出しました。
あの葉っぱが落ちたら、私も死ぬといっていた病気の美少女のために、老人が嵐の中で
葉っぱの絵を描いて、翌朝に死んだのは老人であったというお話です。
誰が幸せかということは価値観の相違ですが、私は、こういう話好きですね。
 もっとも、主婦の気持ちはこの老人のようなものかもしれません。
自分よりもとか自分はどうなってもいいという自己犠牲に基づく愛は美談です。
が、これを前面に出したり、口に出したりすると、<母源病>となるのです。
<私の気持ちがわからない>と主婦、、、そうじて女はキレます。子供や周りの者は、ひいていくことになり、自己犠牲転じて孤独になってしまいます。
孤独でも、いっぱいお金があれば、人は頼ってきますが、万年金欠病の私には、無理であります。自分を守るためにも、口をつぐむことを覚えなくてはと反省しています。
これは、前々日に、<おから200グラム30円だけど、タダにするわなどと、よけいなことをいわなきゃいいのにと>教えてくださったみきちゃんのおかげです。
 ながいおつきあいになると、こちらの気性も、財布の具合も、相手の方がのみこんでくださっております。30円の宝です。これだから、マンションとうふ工房、12丁仕込みはやめられません。よかったら、美味しい卯の花ご試食つきでおからはいかが?

もりつけばし

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keian 2009-10-7 7:58
私の苦手なことは、盛り付けです。
以前に、村上祥子先生に訴えたら、はっぱをかけてくださいました。
 どうしたら、と困って、夢遊病者みたいに下内屋さんに入り込んでしまいました。
なんといっても、下内屋さんは、岐阜信用金庫の隣にあるだけでも、頼りになるのです。
英子さんの接客で、盛り付け箸を買い求めました。
2種類あって、ひとつは、ステンレスのような金属になっています。もち手は木製で、握り手のあたりはいいのですが、重い分だけ、慎重に手が決まります。塗物の器に盛り付けるときは避けたほうがいいかもしれませんが、万能です。普通の箸ととちがうのは、長さがあることと、先が、う^^んと細くなっています。竹串くらいですから、どんな細かいものも、はさんで盛り付けることができます。
 もう、ひとつは竹製です。
これは、以前からもっていたので買いませんでした。私のもっているのは、わざわざ、京都の市原平兵衛商店まで、買いにいったものですが、メーカーこそちがえ、下内屋さんでは、安く、便利に買えることもはじめて知りました。
竹の片方を竹串くらいに細く削ってあります。もう片方は、2センチの長さに斜めにスパッと切り落とした形です。とうふ屋桂庵のお客様のお箸の天削と同じ形です。
盛り付けに関していえば、天削の部分では、柔らかいこいもをお皿に移しても箸のあとがつかないです。使い手のことを考えた箸です。また金属の箸は、重くて使いにくく感じますが、使っていると心に働きかけるように盛り付けに繊細さがでてきます。
 ここの英子さんもええひとですが、幹穂さんは、もっとええひとです。
きっと、両方の箸のような、ご夫婦なのでしょう。これからも仲良くしてね。
 そうそう、岐阜信用金庫の森岡さんが、新任の方と転勤のご挨拶にきてくださいました。
話せばながくなる、下内屋さんからのご縁です。森岡さん、本当に有難う。ご栄転おめでとうございます。森岡智隆東多治見支店長、万歳。

やながせ

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keian 2009-10-6 7:54
岐阜市が120年ということで、信長祭りも俳優さんが抜擢されたり、黄金の信長像がお披露目されたりで、よし子の店を見ている限りは盛り上がったみたいですね。
岐阜市の30年のころはどうだったかというと、ここに
<米吉庵閑日>私家版、高田米吉著、平成2年発行を読んでみます。
大正8年には、やながせで、博覧会が催されて、<噴水>という景品付きで坪何円という安値で有力者たちに払い下げられたとのことです。
明治、大正、昭和と続いたのは、小野木氏と桑原氏、柏屋氏くらいでした。
これらの方たちは、やながせが全国ネットで地価が高かった時にも、先住の人に対して、
思いやりがあったそうです。
昔のお大尽はゆったりしていて、目先のことに動じなかったのでしょうね。
 小野木氏は、やながせ薬局でした。いまは、小野木商店といって、フリーマケット屋を
ご兄弟の奥様がなさっています。
ちょうど、ここで、お墓参りの花を求めました。
お話をうかがっていると、
沼地だった、やながせを4人のひとが開墾したのだそうです。目先のことにとらわれずに、
もう少しだけ、先をみられたのでしょうか?縁があって、やながせに店を持たせていただいていた私にとって、また、先をみさせていただきたいと願っています。
3年、一日も休まずに、やながせに通ったおかげで、彼女ともお心やすく、ものをいわせていただけます。
松尾さいさんや、松尾とくさんのように、着替えてまで、やながせには行きませんが、きらくに、、ピンクのママチャリで夕飯のおかず感覚で、毎日仕入れに行っています。
私をみかけたら、どうぞ、声をかけてくださいね。
 <福丸>で、お茶しましょうか?
美殿町にあります。たいやき100円で、お茶をサービスしてくれます。
たいやきの1本焼きが天然で連結焼きが養殖ということを知っていますか?
そんな話題がとても楽しいお店です。とうふ屋桂庵の花火大会のイベントには、いつも出店してくださる恩人です。

わけえなも

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keian 2009-10-5 11:29
わけえなも
というと、気持ちが若いこともですが、考えが若いこともあります。
未熟者ということにもなり、それは私のことです。

今日の反省ですが、林実氏のことを書きます。
松尾とくさんと同じ年代です。いま、桂庵の店のある場所に昭和29
年ごろから、47年の11月4日まで住んでおられました。母屋と続きの
建物ですから、機械の間欠音も響くような間柄でした。
 拙著、とうふ屋桂庵の読後感のお便りを頂戴していらい、私は
絶大なる信頼を寄せさせていただいております。
 松尾家のことをなによりも、ご存知です。
また、私の子供のころをよくご存知です。
とうふ屋の朝は、とても忙しいのでしょう。
私はよちよち歩きのころ、マヨネーズをかかえては、ここの家に
行き、炊きたてごはんをおかわりしたそうです。
毎日のように来るのに、可愛がってくださったのは、ここの家のひとは
みんな、ええひとやったんやね。
 今、母屋の取り壊しで、てんやわんやです。
危険なのですが、どうも、松尾家の大昔のお嬢さんは勇敢で困ります。
すでに、松尾太郎くんが、写真を撮ろうとして転びました。
松尾さいさんは、医者がよいのつきそいでてんてこまいです。
松尾とくさんは、自分の家から、道路に出るのに不便になってます。
みんな、よく働きますが、自分勝手なので、心の行き違いにもなります。
以前は、とうふ屋の仕事が追っかけてくるので、自然にしばし休戦となったのに、、、、。ちょっと只今混戦中です。昔のお嬢さんの私は、みんなに可愛がってもらっただけに、心配していました。
 思い切って、林実さんに電話をしました。
明晰な答えです。
<同じところで、生まれ育ち、ずっと仕事をし、住んできたのなら、
一卵性双生児と同じやて。>
なるほど、そのとおりです。年端もいかないお嬢さんたちが、二人して
<おまえのかあちゃん でべそ>と小さなけんかをしているもんや>
と思ったら、可愛くなりました。
小さなことをみんなのみこみ、<わけえなも>といえるような大きな人間になりたいです。

三品とうふ

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keian 2009-10-4 9:22
一茂くんが、留守中に訪ねてきてくれてました。本当に律儀な子で、玄関に石鍋と川上屋の栗きんとんが置いてありました。
石鍋でなにを作りましょうか?
高速道路のパーキングのお土産で見た、<笑い栗>でも作ろうかとも思いましたが、そこはとうふ屋桂庵。とうふです。石鍋の保温力をかって、牛乳と水の半々の湯豆腐にしよかな?近頃の流行は豆乳鍋。豆乳のたんぱく質が固まったのが湯葉ですから、これは、濃い方がいいのですが、牛乳のたんぱく質の固まったのはあかんです。水割りにします。不老鍋の名で、これでしゃぶしゃぶを食べさせる名店が長良川河畔にありますね。
 試作にと、よし子の店に行ってきました。
私はマンション工房で少量仕込みをめざしています。毎朝、300グラム100円でとうふをよし子に買ってもらっています。漫画の深夜食堂のような、多彩な人間が出入りする店です。
食べ物や酒をあつかう、口の肥えたひとが多いです。
石鍋でよし子が作ったのは、とうふステーキです。
いつものとうふステーキは、とうふのバター焼きにとき卵を流して、しょうゆをかけて、かつおぶしとねぎのトッピングですが、この石鍋では、余熱で卵に火が通りすぎることを
計算して、とうふだけです。
<塩を控えて一味唐辛子をたせ、いや、石鍋は韓流だからコチジャンにするべき>と、信長祭りの熱気のままに盛り上がりました。酔っ払っていても、みんな、味にうるさく、KEIKOに親切です。だけど、誰が聞いても、よし子は教えんかったね。
帰宅してから、気がつきましたが、あの味は、<三品とうふ>です。
塩気が勝ちますが、、酒としょうゆと油の傑作です。
とうふの水気をきっておくか、固いとうふを用意します。高野山では、酒としょうゆで炊き上げたあとにかやの実の油をたらすそうです。
酒を3にしょうゆ2で沸騰させて半分まで煮きり、冷たいカチカチのバター1を4回に分けて加えていくと、よし子と似た味になります。

すいーとぽてと

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keian 2009-10-3 2:52
さあ、今日はこれから、京都の田舎まで
階段箪笥を運びます。高さ220幅100奥行き170です。
母屋の建て替えで、実にいろいろな方が<惜しい><欲しい>と言われましたが、結局
どうやって、外して、運ぶかの実行力は私しかなかったみたいです。えっへん、いばらせてください。カネではなく、私の思い出でもらっていただくことになり、昔好きだった人のところに行くことになりました。彼は自動車屋ですから、取ってをつけかえたり、底を補強したりは完璧でしょう。何年かたって、松尾家の思い出に、娘たちと遭遇できればいいですね。
 せっかく、行くのだからとお土産にスイートポテトを作りました。
25年は作り続けていますが、好評です。
1 サツマイモ、1キロの皮をむき、1センチ厚さで茹でます。
2 一度、ざるにあげ、息をぬきます。
3 フードプロセッサーにかけ、砂糖200グラムとバター100グラムを加えます。
つなぎは卵黄4個分をときほぐし、ラム酒30CCでのばしたものを加えます。
バニラも加えます。
4、アルミケースに絞りだします。このときにサクランボの砂糖漬けを中心につけると
可愛らしくていいです。予算の関係で人参の甘煮を作って換わりにつけたら、松尾とくさんから、ブーイングがでました。私は、このお菓子を2個100円で、彼女に買ってもらっていました。家族同様でしたが、このやりとりのおかげで、マイヤーズラムが買えました。感謝です。
5 オーブンの上段で200度くらいで、焼きますが、オーブントースターでも焼けますので、今日は焼くばっかりにして25個を詰めました。だって、焼きたてのいい匂いは、お店では買えないでしょう。お菓子の手作りの一番の楽しみは、食べてくれる人が喜んでくれることですが、それにプラスを望みます。ともどもに共有できる体験です。
これは、お金で買えないでしょう。
そうそう、これは、小麦粉が入っていないので、そのままなめても美味しいよ。

あけび

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keian 2009-10-1 7:55
いきなりですが、主婦ってえらい。
自分が主婦だから、よくわかる。
南極観測隊の料理人の映画かな?新聞をみているとこんな話が書いてあって、なるほど、主婦感覚やと思いました。
 どうしても麺を食べたい人がいたそうです。一日に一度は食べんかったら、病気になるくらい好きなんやそうです。漫画のオバケのQ太郎にでてくる小池さんのような人だったのでしょう。
とうとう、麺が底をついたときに、小麦粉はあるから、作ろうということになりました。
かん水がありません。そこでベイキングパウダーで作ったそうです。家族の好きなものをなんとかして食べさせたいというのは、主婦そのものです。
南極観測隊は理系人間でしょうが、料理は、このほうが素晴らしく美味しくなるのかもしれません。
 ちょうど、今、あけびの料理をご馳走になったところです。作ってくれた人は、ダンボールを作る機械を作る会社のエンジニアです。
あけびは、開け実と書きますが、開いている実なんてほんの少しです。縦に裂けている黒いたくさんの種子を含んだ甘いゼラチン質は大さじ1杯あるかないかです。苦い果皮がほとんどで文系人間なら、薄紫の風情を尊び、
 山姫に
 スサノオとみえ、
 はにかむ日    桂子作
とでも、句をつくるところです。山姫はあけびのことです。
理系人間は、苦いのは、ゴーヤと発想を転換。
果皮をスライス、塩水につけてから、油いため。しょうゆ味でいりごまがアクセントでした。美味しかったですね。
 甘味噌をはさんで油であげたらいいかもしれません。
また、山形県の米沢地方では、飢饉にそなえて、春のお彼岸まで、囲炉裏の上につるしておく風習があったそうです。そうそう、米沢に限らず、雪国では、あけびの新芽をさっとゆでて、胡桃あえにするそうです。
町に住んでいる者には、何の新芽かわからないので、採ってくることが
できないのが残念です。
 極限状況で家族をどうやって食べさせるかは主婦の才覚です。
本当に主婦って偉いね。

がんこたわし

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keian 2009-9-30 7:48
下内屋さんのレジのあたりには、<たわし>のコーナーがあります。
とても、たくさんの種類です。どれも定番です。いつ行ってもあります。いくつの注文にも応えられます。そんな中で、私のお奨めは<がんこたわし>です。
スクラップパッドと外資系のメーカーが売っているステンレスのたわしに替わるものです。
ステンレスのたわしは、こげつきもこびりつきもよく落ちて優れものですが、困ったことがひとつあります。ちょうど、使いやすくなったときから、ステンレスの破片がこぼれてくることです。松尾家では、半世紀以上を給食事業にとうふを納品させていただいておりましたので、異物の混入は、絶対的な課題でした。
松尾とくさんは、がんこに<おかめだわし>を使いつづけておりましたが、住友スリーエムが<がんこたわし>を発売してからは、これに切り替えました。
 <がんこたわし>は、わかりやすくいうと、スポンジたわしのごちごちのところのみです。<キクロン>という和歌山県のメーカーが大昔から作っています。これはどこでも
買うことができます。住友スリーエムは、<キクロン>との長い取引から、ごちごちの部分だけの<がんこたわし>を売っているわけです。
 日本人には、商道が残っているんですね。
今日は、松尾太郎くんの蔵書の整理をしていたら、昭和48年発行の商売心得帖が出てきました。松下幸之助氏のお話です。
そのなかで、こんな話を紹介します。日本の商道です。
<経営のコツここなりと、気づいた価値は100万両>
昭和9年の正月に松下電器の店員へのお年玉として贈った言葉だそうですが、気づいた価値から、カネが残るということでしょうか?
お年玉を言葉とした経営者も、<パナソニック>と名を変える時がくるとは気がつかなかったのかな?
異物混入のお叱りを受けるたびに、私は<食べてくださるお客様あってのこと>と思いました。それが、とうふ屋桂庵への気づきです。100万両でしょうね。
 
〒500-8034 岐阜県岐阜市本町 5-23
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女将の著書
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