あんのはなし

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2009-5-31 9:12
今日も、庵の話です。
一茂くんにいただいた、お題が、あん
なんで、杏仁<あんにん>とうふというところから、創めます。

杏仁とうふの杏仁は、
バラ科のあんずの種子ですが、果肉を目的とする普通のあんずから
はあまり、採れません。果肉の薄い<任用杏>という種類です。
これは、漢方薬、風邪薬として、古来より重宝されており、主成分の
アミグダリンを分解すると、あの、特有の芳香を、発します。

今は、コンビニのデザートに並んでいますが、とろんとした
プリン状で、カップに入っています。
もとは、シロップに浮いた、牛乳入り寒天です。
うつわとのバランスが、美しいものです。
先に牛乳入り寒天を、うつわに流して、かためます。
ナイフで、切り込み入れてから、シロップを注ぐと、糖度の違いに
より、浮き上がってきます。
切り込みは、斜めに、逆むきに斜めといれて、ひし形にします。
ひし形は、つまり、中国的にいえば、お宝、ダイヤをあらわすよう
です。薬用である杏仁水に甘い味をつけ、のどごしよく、
また、栄養価を付けようという、デザートです。
確かに、中華料理のコースのあとで、フルーツの盛り込みしだいで
おいしいですね。
ただ、本来の杏仁水から、ひとりあるきをはじめて、杏仁霜と
パウダー入りに変わってきました。
時代の流れかな?
  
庵が、杏が、
薬という共通点においては、面白いことがあります。
<桂庵>の名は、江戸京橋の医者 大和慶庵が、縁談の仲立ちを
したところから、はじまります。
 
中国の医者のことを、杏林というのは、神仙伝にありますが、
偉い人が、患者を治しても、報酬を受け取らずに、
重症の者は、5株を、軽症の者は、1株を、代わりに植えさせたら、、
立派な、杏の林になったことからです。
 そういえば、東京の三鷹に杏林大学というところが、ありましたね。

うつわの話にもどりますが、バランスということを、考えますと
これは、内側が白い磁器に限ります。
杏仁霜でなく、アーモンドエッセンスでよければ、
いま、つくりましょうか?
 
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